賢い人は意外と直観を使っているのだと知った
今回は直観について書こうと思います。
ここでいう直観というのは、
「感覚的に物事を判断する」
くらいのニュアンスで捉えてもらえれば
いいです。
まずは僕が少し前まで
持っていた認識について。
直観への懐疑
僕は直観という響きは好きです。
そして直観的に決めることも
多いです。
でも、基本的には
あまり頼りにならないものと
本心では思っていました。
そして、こうも思っていました。
賢い人、すごい人は、直観ではなく
論理主体で考えている。
特に頭を使うことについては、
直観を否定していました。
「こういう理由から、こうなるし、
こうなるということは、論理的に
ああなるよね。」
みたいな考え方が一貫してるのが
能力の高い人だと漠然と
思っていたのです。
数学者の思考法
そんなある日、
高度に抽象的な数学に取り組む時、
数学者はどのように考えているか
という話を聞きました。
僕の考えでは、
数学なんて特にロジカルに思考
すべきもので、
ある前提から
論理の鎖を繋いでいくことで、
何かの結論にたどり着くものだと
思っていました。
だから数学者も論理を順番に
繋いでいく思考法で
問題に取り組んでいると思ったのです。
しかし、ある数学者は、
「まずは直観的に考える」
というのです。
思考プロセスとしては、
まずは直観的に
「あ〜、これこうすればいけそう」
という閃きを得ます。
その後で、それが論理的に
正しいのかどうかを
検証していくのです。
これを知った時、
「え!?マジ!?!?」
と思ったんですが、
これは僕がちょっと
ハマってる将棋でも
同じことが言えました。
読みと大局観
将棋はコマの動ける範囲が
決まっていて、
最後は相手玉を逃げられない
状態にしたら勝ちです。
だから、順番に
「こうしたら、相手はこうきて、
そしたら自分はこうする」
みたいな読みが正しくできれば
勝てるはずです。
理屈的にはそれは事実で、
無限に読めるなら
負けることはないでしょう。
でも将棋の手の可能性は
それこそ無限と言えるほど
膨大にあります。
そんな中でいかに
いい手を繰り出すか
という勝負なわけです。
将棋といえば
羽生さんのことを思い浮かべる
人も多いと思います。
羽生さんの本に
大局観というものについて
書いたものがあります。
この「大局観」
というのがここで言う
直観だと思ってもらえれば
いいです。
盤面を見た時に、
パッと良さそうな手が
浮かぶというような
イメージです。
羽生さんはこの大局観の
重要性を指摘しています。
実際、この大局観は、
日常生活にもたくさん
使います。
今日はあの店は空いてそうだな、
とか
この俳優は売れそうだな、
とか
そんな感じのやつです。
そういう感覚は
誰もが持ってると思います。
それは過去見てきたパターンの
蓄積から、
なんとなく類推を行っているのです。
これが、この記事で言うところの
直観であり、大局観なのです。
用語としては、
直観というのはもうちょっと
スピリチュアル的な
思いつきに使ったほうがいいかも
ですが、
ここでは、直観=大局観とします。
将棋でいう「読み」は
論理的思考。
「大局観」は直観と
対応するわけです。
直観的には良さそう
さらに、僕の身近にいる
賢いなあと感じる人も
同じ様な思考法をとっていることに
気が付きました。
コンピュータの技術的な話を
していたんですが、
その人はこう言いました。
「直観的には良さそうだけど、
やってみないとわからないね」
これまではそういう発言を
気にもしてなかったんですが、
今は、なるほどなーと
思うわけです。
まとめ
もちろん、すべてを直観で
判断する、というのは
ちょっと違うでしょう。
ただ、全部を論理で考える、
というのも違ったのです。
まずはパターン認識の力で、
直観的に良さそうな
アプローチを判断します。
それを実際にやってみたり、
論理で間を埋めていくことによって
正当性を確かめるわけです。
この考え方を取り入れると、
意外と色々うまくいきます。
少なくとも、将棋ウォーズの
勝率は1割くらいあがりました(笑)
ぜひ、意識してみてほしいです。
では、今日はこのへんで。
0コメント